リールといえば普通は手巻き。岸釣りや防波堤での釣りをする人にとっては当たり前。でもまだ船釣りをしたことがない人にとって電動リールは未知な部分が多いと思います。
釣りが下手くそな私ですが、私なりの説明をしてみたいと思います。
目次
電動リールでの魚の引き
まず電源がないと使えません。なので岸釣りの人はできません。というかそもそも電動リールを使うまでもない深さで釣りをするのが岸釣りです。
沖釣りはちょっと沖に出れば手軽なアジ釣りなんかでも浅くて30メートルにもなります。深さが深くなればなるほど潮に流されないためにオモリの号数も大きくなります。
仕掛けが重くて深い釣りになると、中には手巻きで釣るという猛者の人もいますが手と腕が疲れてしまうため大体は電動リールを使います。
電動リールでは魚の引きが楽しめないという考え方もありますが、電動リールで巻いている最中でもたいして魚の引きは変わりません。
違うとすれば、完全に巻き上げるまでの時間が早いか遅いかの違いだけなので、それは結局魚の引きを楽しめる時間が長いか短いだけかの差だけと思います。電動リールでも抑揚のある引き味が十分楽しめます。
それと特に深場での釣りに重宝するのは、ロッドキーパーなどの竿受けに竿を装着したまま手放しで仕掛けを巻きあげることができるという点です。
城ヶ島沖や洲崎沖がポイントになるイカ釣りなどでは深さ150メールほどにもなるので、電動リールがないと釣りを楽しむという点では労力が勝ってしまい現実的ではありません。
バッテリー
乗合船では大体電源が船に備え付けられています。釣り宿が所有する船によっては一部の船だけ電源が装備されていない船というのもありますが、その場合は乗船者ひとりひとりに車のバッテリーを渡して釣るという船宿もあります。
過去に金沢八景の一ノ瀬丸と山下港の渡辺釣り船店のアジ釣りで車のバッテリーを使用したことがありますが、特に不自由はありません。
ただ横浜港などでのアジ釣りなどの場合は浅場での釣りに加えてオモリも軽いものを使うので逆に電動リール自体の重さが気になって、手巻きのリールのほうがよかったりもします。
実際にもそのような浅瀬での釣りに電動リールを使う人は逆に少ないということもあります。それでも電動リールが良いという人は、乗船前に電源が付いているのか確認しておいた方がいいでしょう。
ただ経験上、船に備えられた電源でも車のバッテリーでも、電動リールが使えなかったということはないのでそこは安心していいと思います。
最近では電動リール本体にバッテリーを直接セットするケーブルが不要なバッテリーホルダータイプの電動リールも出てきていますし、釣り用のポータブルバッテリーはすでに以前からあるので、レンタルボートはもちろん必要であれば岸釣りでも利用できると思います。
レンタルボートなどでの気を付けるべき点としてはバッテリー切れです。バッテリーが切れたとしてもリールとしての役目は果たすのですが手巻きリールとして使うには少々重く私も経験がありますが疲れるのでそこは注意してください。
種類とパワー
電動リールはシマノやダイワなどの釣り具メーカーからたくさんの種類が発売されています。安くて3万円台、高いものは数十万円というものもあるようです。
高いので中古という選択肢もあります。以前ヤフオクで安く買ったことがありますが問題なく動いています。ただこればかりは実際に使ってみないと品質はわかりません。
釣り初心者の人が電動リールを購入する場合、きっと種類の多さに迷うかと思います。青物と呼ばれるワラサなど最初から大物釣りをしたいと言う人以外は、電動リールとしては手軽に買えるぐらいのオールマイティで使えるようなもので十分だと思います。
その電動リールを一つ買えば、東京湾で言えばアジ、タチウオ、イナダなどほとんどの魚で使えます。但しその際には大きさも考える必要があると思います。
最近のリールは機能性はもちろん小型化され軽量です。昔にさかのぼるほど中古で安く買えるというメリットがありますが、大きくて本体が重かったりして実際の使用感を考えた場合は、やはり小さくて軽いものが当たり前ですが良いです。当然価格も高くなります。
私は3台持っていますがすべてシマノ製のもので１台は「16 PLAYS 400」というもので他の２台は「電動丸 1000 PLAYS」という電動リールです。
なぜ同じのものが２台かといえば、ひとつは同じ種類のものがヤフオクで安く売っていたのでそれを買ったからです。私一人だけの釣りならばもっとこだわりますが、釣り具を持参出来る人だけがボートに乗り込むというわけではありません。
中には当然釣り初心者という人も出てくるわけなので、そういう人のためにライフジャケットだけでなく釣り具も乗せておく必要があります。
私が金持ちなら最新のリールと竿を数人分乗せておくのですが、そうではないため最低限の釣り具を乗せておくということを考えるとそれなりのものをそろえておけばいいというのは自然な考え方だと思います。
使い方 本体と電源ケーブル
本体にケーブルをつなぐ部分はねじ込みタイプになっています。本体にケーブルをつないだら、ケーブルのもう一方はそれぞれプラスとマイナスのクリップになっているのでそれを船の電源側につなぎます。
以前はあまり気にしていなかったのですが、電源につなぐ手順というものがあるらしく、クリップのプラス側をつないでからマイナスをつなぎます。
逆に外す場合の手順はマイナス側をはずしてからプラス側を外すらしいです。ちなみに電動リールは乗合船の有料レンタルものからさかのぼればもう10年以上前から使っていますが、プラスマイナスを気にしなかったせいでトラブルになったことは一度もありません。
ただ電源をつなぐ際に本体の電源が入らない接続不良が時々起こります。これはクリップをはめる船の電源側が潮で白くさび付いている場合で起こるため、クリップでガリガリ少し削るようにしてつなぐと接続不良が解消されて電源が入ります。
あと本体とケーブルの管理に関しては、釣りの後に軽く水拭きをすれば大丈夫だと思います。
レバー調整
巻き上げは本体のレバーを上下に回転させるようにしながら巻き上げ力を調整しながら糸を巻いていきます。
上の方向に回せば回転が上がって巻き上げ速度も上がります。逆にいっぱいまで下げれば止まります。バイクのアクセルに似た感覚といえばわかりやすいでしょうか。
ただレバーを回転させても自然には戻らないので、底から海面まで巻き上げる際など一度レバーを回転させてしまえばリールから手を放してもそのまま巻きつづけてくれます。
種類によっては魚の食い気を誘うように、一定の速度で巻き続けるのではなく、一旦止まってはまた巻きはじめるというようにリズミカルなアクションを続けてくれるリールもあるようです。
いずれのリールも、もし巻き上げをそのままにしてうっかり竿まで仕掛けが到達したとしても、急激な力が加わると自動でストップしてくれるようです。
でもそうならないように、使う前の準備段階の時に「ゼロセット」という任意の場所で自動で止まる位置を本体の液晶で確認しながら設定します。
液晶には糸がどの程度出ているという、要するに海の深さのメートル数字も表示されています。私の所有するリールの場合になりますが、電源をつなぐ前に竿とリールと仕掛けの３点をセットしておきます。
そうすればおのずと巻き上げを終了させたいという位置にできるので、そこで電源をつなげばその位置を通りこうして自動で巻き続ける心配もなくなります。
巻き上げ過ぎ自動ストップについては他の電動リールは試したことがないのでわかりません。巻き上げ力はオールマイティーのももでも結構強力なので、できるだけ巻き過ぎが起きないように電源を入れる前の準備も大切です。
レバー調整とは別にもうひとつクラッチというレバーは、糸を底まで送り出す際に巻き上げをフリーにするものなので、そこは手巻きリールと変わらない部分ではあります。
道糸
糸は大体電動リールを購入する際に釣具店などで糸も別購入してその場で店員さんに巻いてもらいます。もしくはアマゾンなどで購入した場合は自分で手巻きで巻いても問題ありません。
一度リールに糸を巻いてしまえば数年は糸の交換のシチュエーションはほぼ無いので釣具店で巻いてもらった方が楽かもしれません。
糸は「ナイロン」と「PE」という２種類がありますが、電動リールには 「PE」 を使用します。私の場合はPE２号を巻いていますがアジはもちろんワラサなど電動リールと同じくオールマイティで使える太さの糸にしています。
仕掛けの糸の太さは十分気にする必要はありますが、PEでの道糸の太さは１メートル級の大物を狙うならまた別な話かもしれませんが、東京湾で狙う魚なら特に気にする必要がないかと思ってます。
